新涼の秋が気持ち良い季節になりましたがいかがお過ごしでしょうか。
平素より当協会におきましてはご理解、ご支援いただき有難うございます。
OTONOMORI5th
【芸術と共創する社会をめざして】
今年度はTEAMEXPO2025共創チャレンジ【Gatheringアーツ】アートプロジェクトの一環として新たな芸術的体験を創出する活動を行っております。プロジェクトは専門性の高いアーティスト、講師と共に進行してまいりますが創意工夫として①空間の解放②クリエイテイヴな社会との関わりを意識して展開されます。大きな特徴としてはイベントの道標には普段私たちがただ通り過ぎてしまうようなコトに立ち止まり1つのものを共同で見る(まなざしの共有)の設定です。ITの進化、超高齢者社会、10歳未満が1000万人を切る少子化時代を乗り越えるために芸術ができることは何か、音楽文化の新たな発展について実践していくことは何か、本プロジェクトを通じて文化、社会へ対する問いかけの意味もあります。文化の違いや宗教の違いは「文化の戦い」として身近なところ、様々なところで今もなお破壊が行われています。臨床教育学という観点からも『人間』はこれまでひとつの立場に立つと片方をすぐに「悪」「誤り」「ウチとソト」どちらが正しいという論争が行われてきました。しかし現代では両者を共存させていく具体策の研究がなされ新たな改革が始まっています。教育、社会、様々な問題が起こっている現代において今こそ未来のために私たちは「命ある人間」であることに立ち止まり考えていかなければなりません。「科学的」に解決できることが難しい相反する性格を(統合した原理)として考えるのではなく自分の生き方の「思考バランスの在り方」を深めていくことが必要ではないでしょうか。11月2日に開催するイベントは「モノ」を対象として発展した近代科学とは異なる研究方法で音楽文化の改革を試みます。「まなざしの共有」は参加する方が自ら関わり「現象の中に生きる」というところから出発します。通常のリサイタルは音楽を自由に自分の解釈で感性のまま楽しむ芸術鑑賞ですがこの度のリサイタルは文化芸術の社会的役割、私たちの身近なところで作用する体験と共感を体感することで音楽の新しい認識と価値の提示を行う芸術実践です。その空間より生まれる人と人のつながり「対話」こそが人々の心の中の平和の砦となることと信じて。
『戦争は人の心に中で生まれるものであるから 人の心の中に平和の砦を築かなければならない』
(国際連合教育科文化機関憲章(ユネスコ憲章)The Constitution UNESCO 前文より)
「人のこころ」の変容にアプローチすることが芸術の専門領域です。
「人間が人間らしく生きる」という新たな回路への期待を寄せ全ての想いをこれまで表現、社会実践の文脈を持つピアニスト上原琢矢氏へ託したく思います。皆様、どうぞ楽しみにお越しください。
当日は遠方よりお越し頂く方、また多くの20代30代の方が本リサイタルへ関心を寄せて下さりご参加頂けるとのこと、大変嬉しく思います。
全席自由席に伴いレセプションは3名でお迎えのご準備をしております。
皆様とお会いできることをスタッフ一同、心よりお待ちしております。
おとのもり芸術文化振興協会 佐伯 佐和子